家事、やめてみませんか? その1

「男性も家事をやるべき」と言う前にやることがある。
それは、働く女性が家事を「やめる」こと。

現実的に見ると、家事は、三重苦に陥りやすい仕事だ。
「無償」
「無評価」
「無期限」
ワクワク感がどこにもない。
こんな仕事を毎日続けていて、健全な精神状態でいられるだろうか?
サービス残業でも、評価と期限ぐらいあるだろう。

だから、これをカバーするために賢い女性は
「家族のため」「愛情」「献身」という美しいヴェールをかける。
そうでもしなきゃ、やってられないから。

問題は、男性が手伝って (?) くれる時だ。
素直に受け容れてまかせればいいものを
単なる作業としてではなく、そのヴェールごと求めるから、男性は引く。
「もっと丁寧に。そのやり方は違う」
「私はいつも心を込めてやっている」
そんなことを言うから、男性はやる気がなくなるのだ。

働く女性に「どこまで家事をやればいいでしょう」と聞かれたら
「何があっても、家族がどれだけ無反応でも、何もしなくても
『あ、そうなの』と笑って済ませることができる範囲まで」と答えている。
「何だ、食べないの? たまに料理すると頭がスッキリして楽しかった〜」
「母親らしい気分を味わわせてくれてありがとう」
などと新鮮な気分でいられるところまでだ。
「私ばっかりで、あなたは何もしない」「美味しいなら、そう言って」
「ご飯いらないのなら、ちゃんと電話してよ」
と怒りがわいてくるなら、きっとその限度を超えているのだ。