プロが教える「これで安心 !! 家事の終わり方」 ( 前編 )
先日、ムスコ26歳の誕生日の午前零時を回ったころ
彼女のゆかちゃんから、メッセージが入りました。
「けん、ハッピーバースディーです。
彼を生んでくださったご両親に心から感謝しています」
思わず、ぽろっと泣けてきました。
この子が0歳の時からずっと働き続けて来て、
心のどこかにいつも
「ホンマにちゃんと育ってるかな〜」
「勝手ばかりでごめんね〜」という思いがあったから
こんな素敵な彼女に少しは好きになってもらえる男性に
いつの間にか?なっていることがとてもとてもうれしかったからです。
「子育て、ちゃんとできているかな〜」
「子ども生んでも仕事を続けられるかな??」
「子ども、かわいそうじゃないかな…」と時々不安になるあなたに。
この思いをぜひ伝えたい。
「絶対に大丈夫だから」「何とかなるから」と。
さて、今回は「家事の終わり方」。
「家事はどこまでやればいいのですか?」
お掃除セミナーで、とても多い質問です。
答えがないまま日々過ぎて行く問題に、
バッチリ答えを出しますね !!
これからの長い人生、
とても大切なことなので、しつこくいきます(^^)
⑴家事は、無償の仕事。
⑵どこまでやっても、感謝されることが少ない仕事。
⑶終わりがない仕事。
そんな仕事、会社にありますか?
「短時間で成果を」と
対策を考えようにも、意欲がわいてこない…
やればやるほど気が滅入る…
これは、実はごく自然なことです。
できないからといって、
あなたが悪いわけではないのです。
「家族のため」とか「愛情」とか、
何とか美しいヴェールをかぶせてきた母親たちの世代も
今は「あ〜、もうこりごり」とつぶやいているでしょう。
裏方で給料もなく、評価の基準もない仕事、という現実。
ならばこのプロジェクトにどう取り組むか。
「母のように」ではなく、あなたが自分で決めましょう。
料理、洗濯、掃除、片づけ、買い物、お付き合い…
ひとつひとつの「作業」から見て
「どこまでやるの?」と考えると、
いきなり泥沼にはまってしまいます。
だって、家の雑事は本当に際限がないからです。
女性社員の研修で
「家事の目的は何だと思いますか?」と尋ねると
「え? だってやらなければならないじゃないですか…」と。
あらあら、見事に「思考停止」になっていますね。
さて、仕事ならどうしますか?
まず、リーダーは「目的」「理念」を固めて共有化しますね。
では、家事の目的は?
私は「家族が心身ともに快適でいられるための
最低限の段取り」だと思っています。
主役は、家でも、食器でも、
食材でも、家電でも、洗濯物でもありません。
そこに住んでいる「人」なのです。
これが、なぜか日々の暮らしの中では逆転してしまいがち。
つまり、家事をきちんとやるために
鬼軍曹が叱咤激励し、家族そろって「雪中行軍」をやっている感じ…
「人が先」。心にしっかり唱え続けてくださいね。
ここで、大切なことが2つあります。
⑴まず、あなた自身の「心の快適」を
忘れずに組み入れておくこと。
⑵そして、「コスト」が「売上」を上回らないこと。
家事をちゃんとやろうとして身体がつらかったり、
心がいつもイライラしたり、言葉がトゲトゲしたりするのは、
「赤字の垂れ流し」。
そのプロジェクトは、まったくうまくいっていないのです。
「わが家の人数、時間、体力で、
どこまでできるのか」をまず決めてから。
経営資源は、無限にあるわけではありません。
「やるべき」ではなく「現実的に何ができるか」。
子どもの年齢、夫婦それぞれの仕事の重みによっても刻々と変化します。
「目の前の仕事をスピーディーにこなす努力」は、
電卓を叩いていた20世紀OLの発想。
現代のキャリア女性は「選択と集中」の観点で、
個々の業務そのものを大胆にリストラする、
外注化する、移転するなどの視点が必要です。
「あれもやらなきゃ」とイライラしていませんか?
睡眠時間が4時間を切っていませんか?
遅く帰って来た夫が「食事いらない」と言うと殺意を覚えませんか?
恐るおそる家事をやろうとする夫に不満をぶつけていませんか?
「手伝うのではなくて主体的にやれ !! 」
「理屈ばかり言うが、完成度が高くない」
「食器の洗い方が雑。洗濯物の畳み方も、いつも間違っている」
「楽しいことや目立つことだけやっている」
「子どもと楽しそうに遊ぶなら、うんちのおむつを替えて」
「ひと通りはやるが、深みと気配りが足りない」
「窓ガラスを磨かせたら、真ん中だけ。角やレールまで行き届かない」
子どもに八つ当たりしていませんか?
「なんでおしっこをいつもまきちらすの?」
「ほらほら、だからこぼすよって言ったでしょう !! 」
はいはい。正しいのはわかります。
でも、コワいですよね。あなたもつらくて、家族もタメ息…
目的、見失っていますよね。
「家事は、あなたがニコニコ笑ってできるところまで」
それが、あなたの終わり方。
「個々の業務」から、線引きはできません。
あなたの「心」と「気持ち」が決めるのです。
「手抜きはイヤ」「そんなわけにいかないじゃないですか」
声が聞こえてきそうです。
まだまだ、全然納得していませんね。
次回は、さらに別の角度から見て行きましょう。
「家事の赤字」を翌日のあなたの仕事に
持ち越すことがないように (^ ^)